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相続放棄

皆さん、今日も一日お疲れ様です。今日もありがとう。 ご質問はチャラ子さん、60代女性からです。 「夫は個人事業主で借入金が2,000万円ほどあります。貯金は500万円くらいあるみたいです。借金の方が多いので、夫が亡くなった際に相続放棄をしようと考えています。手続きはどのようにすればいいですか? また注意すべき点など教えてください。」

ハーイ、相続放棄の問題ね。今日はね、まず手続きの仕方から言うわね。 まず手続きする場所よ。これは家庭裁判所っていうところに行ってちょうだいね。郵便局に行ってもダメよ。家庭裁判所よ。家庭裁判所に行って、3カ月以内に手続きをしてください。

うん、3ヶ月って何から3ヶ月? 夫の死亡から3ヶ月ではないのよね。普通、相続開始を知ってから3ヶ月っていうふうに民法という法律には書いてあるのね。 「相続開始と死亡って同じじゃないの?」って思うかもしれないんだけれども、実はね、お豆知識なんだけど、大違いなのよね。死亡から3ヶ月っていうことになると、ちょっと理不尽な問題が起こっちゃうのね。死亡から3ヶ月っていうことになるのね、こういうことが起こっちゃうわけよ。

例えばね、夫に2,000万の借金があって、500万のプラスの財産があるっていうことはさ、差し引きすると1,500万円ね。夫が死亡すると、この借金を、例えばあなたと子供がいたとしたら、あなたと子供がこの借金を相続するわけね。 で、あなたが相続放棄したらどうなる? 子供に全部いくわね。じゃあ子供が放棄したらどうなる? これで終わらないわよ。これで終わったら貸した方、たまったもんじゃないからね。

次はね、第二順位っていうところに行くのね。第二順位って相続の第二順位。第一順位は子ども、第二順位は両親、夫の両親ね。そして夫の両親が放棄すると、もしくは夫の両親がいないと、第三順位というところに行くのね。第三順位は兄弟姉妹ね。夫の兄弟姉妹の。 例えばよ、あなたと子供が放棄したら、夫の両親がその借金をかぶるわけね。あなたが夫の両親のことをとても嫌ってるっていうことになると、こういうことできるんじゃない?

今日が夫が亡くなってからちょうど3ヶ月目。家庭裁判所って、まあお役所だから、まあ5時に閉まるのかしらね、窓口がね。そしてあなたはね、子供と一緒に4時59分に家庭裁判所に行くわけよ。今日夫が死亡して、Aから数えて3ヶ月目っていう日のよ。そして4時59分に「相続放棄書類だしまーす」って出すじゃない? さあ、あなたと子供が相続放棄したから、その結果、第二順位の夫の両親がその借金をかぶることになってるよね。で、夫の両親がもうたちまち慌てて「あら、相続放棄、あなたたちしちゃったのね。私たちも相続放棄しないと!」って言って家庭裁判所に行っても、「はい、5時で終わりです。」窓口ピシャって閉められて、「はい、あなたたち借金かぶってください」って、こんな理不尽な問題が起こるわ。

「ええ、それはちょっとあんまりじゃない?」ってことになるんじゃない? だからあなたと子供が相続放棄したその瞬間に、夫の両親は相続を開始するわけよね。そこから3ヶ月はOKよっていうふうにしておいてあげないと、こんな理不尽な問題が起こるからよ。だからわざわざ民法は相続開始から3カ月以内っていうふうに定めてるわけね。

さあ、3カ月以内に相続の放棄をするわけね。そうすると借金はもう被らないで済むようになるわよ。 「え、借金がなくなるとお金はどうなるの?」おじいちゃん、あなたどう思う? 借金だけなくなって貯金だけが手元に残るとなると、なんだか虫がいいような気がするわ。まあチャラ子さんにとっては良いことだろうけど。 そうよね、そんな虫のいい話はないわね。相続放棄なんだから、相続財産をすべて放棄するっていうことよ。

夫が生きてる間は銀行預金はプラスの財産だし、借金はマイナスの財産でしょ? 夫が死亡した瞬間に財産というのは、貯金はプラスの相続財産となるし、借金はマイナスの相続財産となるわけね。そうしたら相続を放棄するわけだから、プラスもマイナスも全部放棄。手元には一円も残らないわよ、とこうなるわよね。

ところがね、この銀行に預けている貯金を生命保険会社に預け替えるとどうなるのかっていうことなのね。生命保険会社に預け替えることね。これ実はこの部分だけはチャラ子さん、あなたの手元に残るということになるのよ。 「そうなんだね。でもお金を貸している側にバレないの? バレちゃったら持ってかれちゃうんじゃないの?」 これね、バレちゃっても大丈夫なのよね。なぜかというとね、生命保険会社に預けているお金っていうのはどうなるかっていうと、相続財産から外れるということになるのね。

生命保険というのは3人登場人物がいるわけ。契約者、被保険者、受取人。この3人の登場人物が出てくるわけね。夫のお金なんだから、契約者というのはお金払う人だから、契約者が夫ね。で、被保険者というのは保険かけられる対象になる人。この場合は夫よ。だから契約者夫がお金を払って、自分の500万保険会社に預けて、そして夫に保険がかかる。そして受取人がチャラ子さんあなたになってるわけね。 そうすると夫が死亡した時には、この保険会社に預けているお金っていうのは、生命保険で必ず受取人が決められるからね。チャラ子さんが受取人ということになっていると、受取人固有の財産っていう扱いになるのね。つまり相続財産ではないということよ。

受取人であるチャラ子さんの固有の財産ということはどういうことかというと、もうちょっとわかりやすく言うとね、相続によって受け取ったものではなくて、もともと私が持っていたお金ですよ、っていうそういう扱いになるということなの。だから相続放棄をした時に借金はなくなるけれども、保険会社に預けていたお金はチャラ子さん、あなたの手元に残るっていうことよ。 まあね、今のうちに生きてる間に全部もらっちゃっていいんだけど、夫も当然事業を営んでいるわけだから、お金必要よね。そのお金を生命保険会社に預けておきなさいよっていうことよ。別に生命保険会社に預けたって、一週間もあれば現金として戻してくれるからね。当面使わないお金は生命保険会社に預けておくっていうことね。そして死亡ということがあったら、あなたは保険金として受け取るから、そのお金だけはあなたの手元に残るわよ。こういうことになるわけね。

そうしてね、注意しないといけないことね。これちょっと申し上げておくわね。 例えばね、3ヶ月以内であっても相続放棄ができないっていうこともあるの。「単純承認をした場合」ということね。 「何、単純承認って?」って言われるんだけども、これはね、相続するっていうことを認めちゃったっていうことよ。例えばあなたがこの夫の名義のね、銀行預金を夫の死亡の後、引き出して、そのお金をお葬式屋さんに払ったってするわよね。そしたら3ヶ月以内だからって言って家庭裁判所に相続放棄の手続き言ったって、これは相続放棄の手続きはできないというふうに家庭裁判所は言ってくるわよ。 なぜかっていうと、夫の名義の貯金を引き出してお葬式屋さんに払ったということは、あなた相続することをもう認めちゃったんだよね、っていうことになったわけ。つまりこれ単純承認したということになってるのね。その後で借金があるからって言って放棄の手続きっていうのはできないわよ、っていうことになってるわけ。ここ、ちょっと注意しないといけないわよ。だから夫の名義の財産、これ使っちゃいけないわよ。引き出して使ったらもう相続放棄できないからね。

それとね、もう一つちょっと注意しないといけない、夫がしがちなこと、もう一つ言っておくわね。 まあだいたい人間、亡くなる前に入院することって多いわよね。で、入院したまま病院で亡くなるということになった場合に入院保険ね。例えば夫が死亡する前に10日間入院してました。で、入院保険に入ってました。入院したら1日1万円という入院保険に入ってました。10日間入院してたんだから10万円入院給付金を受け取れますよ。 でも入院給付金を受け取るっていうのは被保険者、つまり夫が受け取るもんね。でもその被保険者である夫も死亡してるわけだから受け取れないわけじゃない? じゃあ誰が代わりに受け取るかというと、そうよ、相続人であるチャラ子さん、あなたが受け取ることになるわけね。まあ難しい言葉で言うと、請求権を相続したっていうことになってるわけね。 そこであなたが入院給付金を受け取って、このお金1円でも使ってしまったとしたら、あなた、夫の財産を相続したということになってるわよ、っていうことになって相続放棄できないわ、っていうことになるわね。たった10万円の入院保険金を受け取ったために、あなた相続放棄できないってことになってしまうからね。これも注意してちょうだいね。

夫の財産は使わない。それから入院保険金を請求しない。 まあそもそもね、債務超過という状態、まあ借金のことを債務って言うんだけれども、債務が超過している状態、まあプラスよりマイナスの方がが多いっていう状況よね。その状況であればどう考えたって相続放棄をするわけじゃない? そしたらもう入院保険金なんか請求できないわけだから、入院保険に入る意味っていうのはないと思うわよ。 でもね、そのお金を生命保険の死亡保険に回した場合は、これは死亡保険金として受け取ったら相続財産から外れるから、チャラ子さん、あなたのものになるわよ。どうせ保険にお金払うんだったら、そっちに切り替えたほうがいいんじゃないかしら。こう思うわってね。

「そうかぁ。生命保険なんて入らなくていいって、今まで散々言ってたけど、こんな風に使えるんだね。」