コムジェスト 2022年9月27日②
今日は、リンデという会社のご紹介をさせていただきますが、産業ガスを供給している会社になります。ただ、この産業ガスというもの自体、なかなかあのなじみがないかと思いますので、産業ガスとはというところからご紹介させていただこうと思います。
ホームジェストの勉強会に長くご出席いただいている方は、「ホームジェストって素材とかエネルギーとかに投資しないはずじゃなかった?」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思うんですけれども、ホームジェストとしては確かに、今後5年間の利益予想ができない会社に対しては投資しないというポリシーというか考えを持っています。素材ですとかエネルギーですとかというのは、資源が上がったり下がったりして長期的な予想ができないという観点から投資しないんですけれども、私たちはこの産業ガスのリンデという会社、過去にはこの競合のエア・リキッドというフランスの会社にも投資していたことがあります。
まず産業ガスとはというところなんですけれども、主な産業ガスについてここでご紹介させていただきます。いわゆる資源価格に価格が左右されてしまうのがLPガスですとか都市ガス、エネルギーとして使用されるガスが主なところです。産業ガスというのは、このエネルギーとして使用されるものではないガスを指します。
ご紹介するリンデに関しても、主にビジネスでやっているのが酸素、窒素、アルゴン、水素といったところで、特にこの酸素、窒素、アルゴンというのは材料が空気になりますので、何かその空気の価格が変わるということはないので、そういった資源価格、もちろん輸送なんかにかかる輸送価格や人件費ですとか輸送コストなんかはもちろん変動はあるんですけれども、空気を圧縮したりですとか、温度を変えて酸素を抽出したり、窒素を抽出したり、アルゴンを抽出したりするので、そういったエネルギー関連企業として分類されるんですけれども、いわゆるエネルギー関連企業ではないということです。
はい、面白いです。
酸素、窒素、アルゴン、水素をご紹介、あの次のページでご紹介するんですけれども、例えば炭酸ガスですね。医療メーカーですとか、あとあのドライアイスを作るのに使います。よくハウスなんかで、1年で何回も作れる、あの多毛作というか、ハウスなんかでは生育が早くなるように炭酸ガスを農作物に与えるというようなことをやっていたりですとか、あと医療関係でもお腹の中にガスを入れて膨らませて手術をするというのに炭酸ガスが使われます。ヘリウムは、これで買えるやつです。それ以外にも作用として熱を取るという作用があるので、半導体関連企業なんかでも、半導体が熱を持ってこうものをつけていったりするので、ヘリウムを流しながら熱が半導体にたまらないようにしながら製造されるという目的でヘリウムガスが使われたりとか。
入ってるんですか?
キセノンというのは私も初めて聞いたんですけれども、これはあの複層ガラスなんかに間に入っていて、熱を通さない、通しにくい作用があるということで断熱効果。あと医療用で使われているのが麻酔効果があるということで、キセノンをいっぱい吸うと寝てしまう。皆さん使ったらダメですよ、危ない危ない。
で、リンデが主に使っている窒素、酸素、アルゴンというのは、まあ空気中に多く含まれているもので、空気中から採取することができますよというのがこのチャートでお伝えしたいところ。それ、儲かりますね。そういうことになります。
その他にも今この会社の成長を加速させるであろうというところが水素になりますが、水素ももちろん空気に含まれているんですけれどもごくわずかなので、水素は副生ガスとか、あと炭酸ガスも副生ガスといって、ある工場で色々なものを作っている時に出てくるものをうまく抽出するということで取るのが水素であったり炭酸ガスになります。
そうなんです。で、まあ、あの言ってしまえば誰でも作れるっていうことは作れるんです。それをいかに効率的に作るかというところでこの会社の強みが出てくるので、また後ほどご紹介します。
酸素は何に使っているかということなんですけれども、鉄鋼を燃やすときにいかに効率よく熱するかというところが非常に重要になってくるので、酸素をうまく注入していくということで酸素が使われています。で、ますます産業としてCO2を大量に出している産業になるので、いかに効率よく燃やすかというところでリンデが貢献しているということです。
あと汚水処理というのは、バクテリアで汚水処理するときに水中に含まれている酸素の濃度っていうのが適切じゃないと汚水がうまく効率的に処理できないということで、そこに酸素を供給したり、呼吸関連というのはイメージしていただきやすいのかなというふうに思います。
で、窒素になりますが、まあこれが、これも半導体製造にとって欠かせないものになっているんですけれども、窒素とあとこの後ご紹介するアルゴンというのが、特に半導体製造に欠かせない産業ガスになるんですが、台湾セミコンダクターが今度アメリカに工場を立てますというところに、その隣にリンデの工場も新しく建つということがもう決まっています。それぐらいなんですけど、まず半導体でどう使うかっていうのはいろんな方法があるんですけれども、この窒素の特性として、ここにも書いてある酸化防止用の封入用とか、食品のところで酸化防止っていうところが書かれていると思うんですけれども、物を作る時に酸化してしまってしまうとどんどん劣化してしまうので、窒素を吹きかけながら作業する。
あとはそのそれ以外にも、半導体を作るには30種類ぐらいの工業ガスを使うということなんですけれども、そのガスを押し出すためのガスとして窒素が使われたりですとか、そのガスを適切な濃度にするためにアルゴンガスを使ったりということをするので、この窒素とかアルゴンガスというのは半導体製造にとって不可欠なものです。
ポテトチップスとか真空で入っている食品にも入っているのは窒素で、酸化防止、味を保つために窒素が使われる。あとあの理科の実験でやるこの液体窒素に花をつけてパリンっていうのも窒素で、で、それを応用する形でこの冷凍加工、ここには冷凍牡蠣の写真を載せさせていただきましたが、急速冷凍で鮮度を保った形で食品を凍らせるというものに使われているそうです。
あとこれ、あの「そうやってるんだ」っていうのを初めて知ったのが、この湧き水防止のための土壌凍結。地下鉄を掘ったりですとか、地下をどんどん掘って製造するときに湧き水が出てきちゃった時に、まずその水を止めるのに窒素を注入して凍らしちゃうっていう、そういった使われ方がしているということです。面白いなと思いました。
あとまあ、あの燃えないという特性があるので、可燃性のあるガスタンクを掃除する前に、その窒素ガスを注入して、中をその可燃性のガスを抜いて掃除したり修理したりっていうのにも窒素は使われているということです。炭酸飲料の泡も窒素ですよね?バリバリバリって。皆さん、実は一番身近な空気に含まれているのが約8割ということなので、身近な素材なんですけれども、非常に役にも立ってくれてるのが窒素です。
あとあのもう一つアルゴンというのもその空気中から採取しているんですけれども、特性としてあの酸化させないというところなので、日本の得意なこの薄くて丈夫な鉄ですとか、車のボディの素材なんかを作って溶接するところを、そのまま溶接してしまうと熱で溶接するので弱くなって酸化しちゃうんですけれども、そこにアルゴンですとか炭酸ガスを吹きかけながら溶接することで酸化させないで溶接することができるので、強い溶接ができるということでアルゴンは使われています。アーク溶接っていうんですね。
あとここにあの電気の、最近電球なんか減ってきてしまったと思うんですけども、電球の中にもアルゴン入っていたりですとか、もう蛍光灯なんかにはもうアルゴンと水銀の粉。割れたらなんかこう出てくるの、あれですか?あれあれです。まあ、入ってます。
あとシリコンを作るのにはもうこれ必要不可欠ということで、半導体、ケイ素から金属シリコンというものを取り出して、その金属シリコンからシリコンにする時にアルゴンがないとできない。で、上質なアルゴンじゃないと信越が作っているような高純度のシリコンが作れない。使っております。信越に関しては、自社でこのアルゴンを抽出しています。はい。
下のところもこの酸化防止の機能を使って、アルゴンが使われてきます。ステンレスなんかも、アルゴンなしでは、絶対できないものとか。雰囲気ガス、雰囲気ガスっていうんですか?ガスみたいな感じやなーってやつですか。面白いなと思うんですけど、半導体なんかもその空気をまとわせる、で、作業するときになんで雰囲気っていう言葉が出ます。はい。まとわせてっていう作業するときに雰囲気ガスを発生させて作業するとか、酸化防止するっていうような言葉を使って使ってます。はい。
で、最後、今後成長が期待される水素。まあこれはもう皆さんもなんとなく感じていらっしゃるかもしれませんが、燃料電池に使われてますし、水素エンジンがどれだけ普及するかちょっとまだわからないですけれども、水素エンジン。あとこれ半導体にも水素、水素も半導体も使われているって事なんですけれども、これはすいません、間違えます。この窒素が押し出す、アルゴンは酸化させないので、水素は、いろんな30種類ぐらいのガスを使う中で、そのガスの濃さを調整するのに水素を使うということで、半導体でも必要不可欠、半導体にも絡んでるそうです。原料を薄めたりする、ガスを薄めたりするのに水素を使うということです。
これがあの産業ガスについてざっくりと。ロケットだけじゃなくて人工衛星もそうなんですか?ロケットで何で使われているかっていうと、高出力で、水素と酸素のタンクを、あ、そう。宇宙でも使ってるんです。そうです。あの宇宙では酸素がないので、酸素と水素をこうタンクに入れて燃やして飛んでるのがロケット燃料ですね。
これはリンデのあの図ではなくて、日本の大手産業ガスを作っている日本酸素ホールディングスさんの説明なんですけれども、この産業ガスの供給モデルとして3つあります。で、1つがオンサイトユーザーといって、大きな工場の、先ほどお伝えした台湾セミコンダクターの隣に、台湾セミコンダクターの工場の中に自分たちの設備を設けるというオンサイトというのと、大手工業向けであったり、一般向けであったり、大きなタンクであったり、ここにバルクと書いてありますが、大きく移動させ大量に売るタイプをバルクユーザーという形で販売があって、もう1個がパッケージガス。病院にあったりですとか、小規模の工場であったり、溶接であったり、使われるようなタンクで売られるこの3つがあります。
ただ、あのリンデのケースで言うと、その作ってるガスの84%がこのオンサイトで、15%がバルクで、1%がパッケージ。ただ、あの利益率で、収益ベースでいくと、一番下のパッケージガスが34%で、バルクが25%で、オンサイトユーザーというのが24%ということで、価格差がものすごいことになっているということです。はい。
リンデのご紹介させていただきますが、1879年ともう143年の歴史のある、非常に古い会社です。で、もともとはドイツの会社で、ここにあるカール・フォン・リンデさんが作った会社になります。で、このカール・フォン・リンデさんはドイツ生まれで、スイスで勉強していくつかの工場で働いて、ミュンヘンの工業学校の先生になって、で、後に創業するんですけども、その先生をやってる時の生徒にディーゼルエンジンを作った人、動画がズレてしまいましたが、ドイツ人のルドルフ・ディーゼルさんが教え子だったという。ディーゼルさんが名前なんですか?はい。そのそこから来てるので。で、教え子としてそんな人がいるような先生をやっていた人で、で、あの研究論文の中で冷凍技術に関するものを発表したところ、醸造所からすごい注目されて、醸造所の人から出資してもらって商業用の機械を作ったりというところが出発です。なので、この1879年はリンデ冷凍製氷機会社っていうような会社で創業してます。今、美味しいビールが飲めるのはこのリンデさんのおかげかもしれないということですね。
あの創業してからすぐギネスなんかもこのリンデさんの技術を使って商品開発をしたりしてるっていうことなので、非常に私の大好きなビールを支えてくれた人なんだなということです。
あとあの2018年に、ここにアメリカのプラクスエア・インクと合併してリンデPLCが誕生、英国に本社を構えるとあるんですけれども、この合併する前から世界トップ5だったんですけれども、トップ5の中に入ってこのリンデとプラクスエアが合併したことで世界最大級の産業ガスの会社になっています。これあの歴史を見ていってすごく感動というか感慨深いなと思ったのが、このプラクスエア・インクというのが元々はリンデがアメリカに1907年にアメリカに進出してリンデ・エアプロダクツという会社を作ったんですけれども、1917年第一次世界大戦でそのアメリカ子会社がアメリカに吸収されてしまったっていうことなんですけれども、その吸収されてしまった会社が1992年にスピンオフしてプラクスエアという会社として事業するようになって、お互いにこう買収であったり企業努力で大きくなって世界最大手になって、101年ぶりにくっついてリンデになったと。で、世界トップの会社になったということなので、元々この両方の会社のカルチャーは一緒だということで、ここにリンデのウェブサイトに載っていた文章を書かさせていただきました。
お盆、こぼん師匠みたいな喧嘩をしてない。ホームジェストとしてヨーロッパの株式ファンドでもう2010年代から産業ガスの会社には2000年代から投資していたりですが、リンデには2011年から投資して一旦2015年に売却してるんですけれども、2020年から再投資をして、世界各ファンドでは2021年から保有しているというような状況です。
トップ10には入ってないんですけど、どれぐらい何%ですか?トップ10には確かに入ったことはないか。成長性としては10%を見ているので、あの高い成長での中で飛び抜けて高い成長ではないんですけども、高い角度で2桁の利益成長ができるというふうに見ている会社です。
特徴としてはこのテイク・オア・ペイ契約で安定した収益とかあるんですけど、このテイク・オア・ペイというのがこのオンサイトでやっているガス供給に対して、短くて15年契約をして、売った分量ではなくて年間供給量の価格、そのまま使わなかったとしても払ってもらうっていう契約をしているので、非常にこの収益の見通しが建てやすいということがこの会社の特徴です。で、オンサイト以外のバルクという契約でも3年と短くて3年、長いと7年ぐらいの契約をするということなので、収益の見通しが立てやすいというのが特徴です。
世界に分散された事業基盤ってあるんですけれども、世界最大手でかつアメリカが4割と大きいんですけれども、世界に分散されている事業基盤を持っていて、かつまあ進出しているところではもう5割以上のシェアを持っているということで、非常に硬い事業基盤で、販売網もしっかり築いていて、で、地元供給、オンサイトの顧客とももちろん強いリレーションを持っているということです。
あとこの多様な産業にとって不可欠と書かせていただきましたが、先ほども少しご紹介した通り、あらゆる産業にとって必要不可欠な産業ガスを提供しているという特徴があります。例えば収益の2割はヘルスケアですし、あとヘルスケア、製造業、石油化学が20%ずつ、あと電気ですとか素材、食品なんかが10%から15%ずつ、非常に多種多様な産業に産業ガスを提供しているということです。
あとこの収益の70%以上が、70%が空気由来のガスということで、空気を集めて、集めてっていうのは違いますか?空気を生成して必要なものを成分を分けて販売しているというような特徴があります。
あと参入障壁としてはもう強固なネットワーク、顧客とのつながり、販売網ということで、進出先ではもう非常に強い顧客とのリレーションを持っていて、かつその供給を支える販売網をしっかり持っているというのが強みです。後から入ってこようと思ってもそれだけそれ以上の投資を必要とするので取られないというのが一つ。そして大規模なオンサイトプロジェクトでの競争力というところなんですけれども、台湾セミコンダクターのような大口顧客のプロジェクトに投資する能力があるのがこのリンデという会社とフランスのエア・リキッドという2社しかないということで、非常に高い競争力を持っているというのがこのリンデの強みだと思っています。
で、成長性についてなんですけれども、生産性の向上、環境基準の向上、産業用ガス市場の拡大と3つ挙げさせていただいておりますが、まずこの生産性の向上というのが、そのいかにこの産業ガスをうまく既存の工程なんかでもうまく使えるかということと、例えばCO2が発生したもののCO2を回収するですとか、水素を回収するですとか、一つの工程の中、一つじゃないですね、ものを作る工程の中で色々なこのガスの発生するタイミングがあるんですけれども、それを回収したり入れたりということで生産性を高めます。
ることができるということで、産業ガスの市場自体も成長しているというところの、その生産性の向上のために産業ガスが市場として大きくなっていて、それに貢献できるということと、その高い技術力を持っていることでより効率的な生産ができるということで、環境基準が厳しくなればなるほど、その産業ガスの役割が増してくるということです。
で、水素市場の拡大というのは、今後あらゆる部分で水素の役割のところでも挙げさせていただいておりますが、燃料電池であったり、水素エンジンの普及、半導体、次世代LED、対応電池製造用というところが主な期待するところであるんですけれども、この市場が育ってくれば、水素世界最大手の水素供給企業になりますので、その恩恵を受けられるだろうという見通しを持っています。
で、リスクとしても全くリスクがないかというとそういうわけではなくて、もちろんこの台湾のプロジェクトが遅れるですとか、その他のお客様のプロジェクトが遅れれば、それだけこのリンデの収益化投資から収益を回収しているまでの時間がかかってしまうので、そういったリスクがありますよということと、供給過剰というところも、そのお客様が新しく工場を建てるから作ってくださいというところで、その工場がそもそも稼働しないと供給過剰になってしまうということも一つリスクだということです。
あと、環境規制のさらなる強化というのは、成長機会でもあるんですけれども、このリンデが想定するよりも厳しいものが来てしまうと、もしかしたらリスクのようにもなるかもしれないということで、リスク要因として挙げさせていただいています。
この会社のESG評価について、あの2という上から2番目の評価をしておりまして、このリンデ自体の自分たちの持っている工場だとか設備の二酸化炭素の排出量を毎年昨年比で減らすというようなことをしっかりやっていたりですとか、取締役会の報酬が現金が6割、株式が4割で中長期的な目標をセットしていたりですとか、連動性はあまり高くないんですけれども、非財務上、まあESG関連の目標もその報酬制度に組み込まれていたりです。先進的な取り組みをしているということを評価しています。
ただ、あの改善してほしい点としては、競合のエアリキッドの方が従業員満足度が高い。おそらく、平均給与の水準がエアリキッドの方が少し高いということが要因ではないかということなんですけども、その従業員満足度を高めてもらうように促す取り組みをしているということ。そのエアリキッドには過去投資していたことはあるんです。今はなくてリンデの方に。で、リンデも過去投資していたこともあったんですけども、売却して、で、このプロダクトが合併して、そのうまく合併してそのシナジー効果が出てきたなというので、再度投資しているということです。
リンデの本社はドイツになりますか。本社はイギリスに、今。ビジネスとしては一番アメリカが大きくてもともとの会社はやっていて、イギリスに本社を置いています。で、経営陣は一応半々なんですけれども、トップはアメリカの人が引き継いでいるということで、そのプロセスのこれまでの経営陣の執行能力が非常に高いというのも、投資判断に非常に役に立っているというか、支えになっているということです。