保険不要説
今日も、お便りきてるわ。お金ネーム、ゆうこさん32歳女性からです。
「いろんなYouTubeを見ていると、保険は必要ないと言っている人がたくさんいます。私は今、必要かなと思った保険にいくつか入っているのですが、全部やめてもいいのでしょうか。終身死亡保険、収入保障保険、医療保険、がん保険、自動車保険に入っています。」
一言で「保険はいらない」というのは、ちょっとあまりにも乱暴。状況によって考えないといけないですね。
生命保険に関してなんだけれども、これはねえ、終戦後、まあ第二次大戦後、日本ね、日本は大きく変わったわけ。それまでは大日本帝国憲法でしょ?終戦後は日本国憲法。この憲法25条で「すべて国民は、文化的で健康的な最低限度の生活を送る権利を有する」っていう風に憲法に謳われてるわよね。つまりどういうことかって言うと、私たちね、日本に住んでいる限り、お金に困って死ぬということはないってことだろ?国が保証してくれるということだね、経済的なところはね。ここが大日本帝国憲法と日本国憲法の大きく変わったところね。大日本帝国では、例えば世帯主が死亡した。国にお金ちょうだいと言ったって、「そんなものは知らない」って言われるわけ。ところが日本国憲法は違うよね。生活の最低限のところの部分だけは、国が保証してあげる。つまり、最低限の生活ができるだけのお金はあなたに差し上げますよ、っていうことだね。だから、お金に困って死ぬってことはないってことだろ?だから生命保険の経済的な保障効果っていうのかしらね、そういう効果も戦後はなくなったってことよね。
ただねえ、生命保険っていうのは、このようにパフォーマンスを求めるだけのものではない。保険に入っている方、被保険者Pはね、この方が死亡したらお金が増える。別にね、これはなかったって構わない。国が何とかしてくれるからね。
あとね、この方が入ってらっしゃるって言ってた医療保険、入院保険ね、これもいらないわね。これも健康保険の制度もあるし、それからね、憲法25条もあるわけだから、まず医療費がなくて困るっていうことはないわけね。この終身死亡保険ね、それから収入保障保険というのは、まあ例えば世帯主が死亡した時に毎月10万円ずつ、子供が経済的に成長するまで保険金として払われますよ、みたいな保険なんだけど、別にこれらね、なくても困るということはないんだよね。そのお金払うぐらいだったら、その掛け金を貯蓄に回した方がいいっていうのは、まあ何度も言ってきたことよね。
ただね、相続の分割の問題においては、ちょっと話は別なのね。生命保険っていうのは、この経済的な保障効果だけではなくてね、法律上「受取人固有の財産である」っていう性格を持ってるわけね。つまりどういうことかというと、相続財産ではないっていうことね。例えばよ、亡くなった方が財産持って、その財産を遺族の人たちが引き継ぐわけじゃない?これ相続って言うんだけど、その時に相続人みんなで話し合ってこの財産を分けるわけ。話し合いができない場合なんてよくあるわよね。例えば夫が死亡して、妻である私、相続人は、まあ配偶者は必ず相続人になるんだけれども、子どもがいないって言った場合は、その夫の両親との分割協議、話し合いということになるわけ。例えばね、夫のお母さんが認知症だ、なんていうことになる。もうそもそも話し合いができないわけね。つまり、難しい言葉で言うと、分割協議が成り立たないということになるわけ。だから、夫名義の銀行預金っていうのは、夫のお母様が生きてらっしゃる限りは、認知症のお母さんが生きてらっしゃる限りは、話し合いができないわけだから、この銀行預金引き出すことはできないっていうことになるわけね。ところが、この銀行預金も生命保険会社に預けてたらどうなるかってこと。契約者ね、これが夫。被保険者も夫ね。そして受取人が妻である私、ということになってる。まあ、妻である私は保険金として受け取るわけだから、これは相続財産ではない。受取人である妻が「もともと私が持ってた財産よ」っていう性格になるね。これ、強いでしょ?そうすると、分割協議、話し合いが必要なくなって、夫の財産は、保険会社に預けたもの全部自分のものになる、っていうことね。
例えば、離婚と再婚の問題もそうだよね。私の夫は以前に結婚してたことがあって、その間に子供さんがいらっしゃる、なんていう場合は、その子供さんね、子供さんが未成年の場合は、その親権者、前妻よね、その人と現在の妻である私が、夫はもう亡くなっていない状態で話し合いをしないといけないということになるわけじゃない?これを生命保険にしておいてくれたら、話し合いも必要もないということになるんだよね。
また、母子家庭の場合、母子家庭よ。子供と二人の子供が未成年だっていう場合は、この若いママが死亡した時は、この若いママの銀行に預けてたお金っていうのは、未成年の子供は引き出せないわよ。未成年後見人が引き出すということになるのね。これがまだ誰がなるか分からないでしょ?その場合に生命保険にしておいて、受取人を実家の母、こうしておくと、実家の母が保険金として受け取ってくれて、子どものために使ってもらう、なんていうことができるわけ。そういった使い方があるわよね。だから、一概に「保険はいらない」っていうのは、ちょっと乱暴すぎるわよね。
それとね、この方が入ってらっしゃる自動車保険、これは絶対止めちゃダメ。つまり賠償に使うものよね。賠償っていうのは、もう状況によって金額がどこまで膨らむか分からないでしょ?だから、これだけは絶対保険に入っておかないといけないということになるわよね。
これね、保険が向くか向かないかというのをよく言うのはね、こういう風に考えたらいいよ。よくあることだけどお金がかからない。よくあってお金がかからないんだったら、別に保険いらないんだよね。よくあることだけどお金がかかる。よくあってお金がかかる。これ、そもそもよくあることなんだったら、保険会社がそのためにお金払ってたら保険会社潰れてしまうからね。そもそも保険の商品として成り立たないということになるわよね。滅多にないけどお金がかからない。滅多にないんでしょう?どうか残念だった。これ、保険いらない。ここね、お次は、本当に滅多にないことなんだけども、それが起こった時にお金がものすごくたくさんかかる。これは保険いる。滅多にないことだから、保険会社も滅多にないんだから、そんなにたくさんの掛け金を取らない、ということになるし、そうなった時にお金がかかりすぎてどこまで必要であるか分からないって言った場合は、これは保険に入らないといけないということになるわけよ。だから、この部分が必要だということだね。つまりここは賠償の部分。例えば自動車事故って滅多にないじゃん?まあ、滅多にないって言ってもよくあるっていう方もいらっしゃるかもしれないけど、まあ数で言うとね、どうかしらねえ、100人に1人くらいかしらね、1年に事故するのはねえ。まあ、滅多にないことで、でももし例えばよ、人、怪我させちゃったとかね、ぶつけちゃったということになっちゃったら、こんな時どこまでお金が必要なのか分からないじゃん?そうなった時とか、やっぱりね、自分の持っている財産でも賠償しきれない、なんていうことにもなるから、この部分はやっぱり保険いる、っていうことになるね。だから、ゆうこさんの場合ね、自動車保険はぜひ、これはやめちゃダメ。
例えば、まあ食べるものね、口に入るものを売っていらっしゃる方で、それで食中毒何か起こしたら、もう何人もの方々が食中毒になったら、もうどうやって賠償するの?そんなお金も家売ったって賠償しきれないわよ、なんていうことになっちゃうこともあるんだから、そのぐらいの賠償に備えて保険に入っておくっていうことならばよね。つまり、賠償に関するものに関しては、保険に入っておきなさいよ、っていうことになるわね。
それとねえ、もう一つ、ちょっとここはね、がん保険なんだけども、がん保険だけは入っておいた方がいいと思う。私が入ってるがん保険っていうのは、がんでお医者さんにかかった場合に、保険会社が全額お金払ってくれる、そういうものなのではない。がんだけはねえ、自由診療のあるね、まあ健康保険も効かない治療、これがたくさんある。がんに関する治療なんて、どんどん研究が進んでいるし、新しい治療法のことがどんどん出てきてるわけ。今、まさにね、すごいことを聞いたのはこないだねえ。今まで抗がん剤ってあったじゃない?抗がん剤っていうのは、がんを抑えるだけね。がん細胞を殺したりするというものではない。がんを消してしまうってことができないね。でもね、なんかウイルス療法っていう、ずっと研究されてきていたことらしいんだけれども、これ、なんと、がん細胞を溶かしていっちゃうんだって。こういうのも自由診療で、どこまでお金がかかるか分からない。だから、こういうがんの治療に関してもね、どんどん研究が進んでるし、お金がかかることも多いからね。自由診療のこの部分も全額保険会社がお金を払ってくれるんだ。これはやっぱり効果的よねえ。だから、まあ最低限の治療だったらね、国がお金出してくれるかもしれないけれども、こういった最先端のものだということになると、全額自費ということになるからね。この部分だけは、私はがん保険入っておいた方がいいと思う。
だから、まあゆうこさんの場合でいうと、いらないものがこの終身死亡保険と収入保障保険、医療保険。これは要らないね。がん保険、これはちょっと種類を考えて、いいがん保険に入った方がいい。もういいものだから続ければいいし、それと自動車保険、これも絶対やめちゃダメ。
なるほど、「保険は必要ない」っていう言葉に惑わされちゃダメなんだね。保険が必要になる場面や、必要な保険もあるんだね。ゆうこさん、参考にしてください。