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介護保険金を請求するな

まず、生前給付金の保険が最近増えているんですけれども、生前給付金の保険で特に気をつけないといけないことをお話ししたいと思います。例えばですね、高度障害保険金であったり、生前に受け取るものっていうとリビングニーズであったり、あとは介護状態になった時に受け取るとか、認知症になった時っていう保険商品があります。死亡まで待てば死亡保険金に、生きているときに受け取れば、という商品でございます。

その場合にですね、必ずこれを聞かないといけないのが、例えばですね、夫が被保険者で妻が受け取り人だという契約で、保険金額は1000万だ、2000万だ、と仮定してみますね。したら、夫がですね、高度障害になったということになると、高度障害保険金を受け取ったということになりますね。そうすると、高度障害保険金って誰に入りますか、という問題なんですね。

被保険者である夫、受け取り人である妻。じゃあ、この夫が指定代理人になってるとしましょうか。高度障害ですから、指定代理人が請求しますよね。誰のお金になるんですか。ただ、夫に登録しますね。夫のものですよね。代わりに請求しているだけの話です。夫のお金なんですよね。贈与もできません。意思がない人は贈与もできません。なので、贈与したということになると、それは相続の時に「贈与じゃない」って他の相続人には絶対言われますよね。

ということはですよ、夫がこの1000万を受け取っているということになるわけですね、生前に。そしたら、この状態で夫が死亡すると、今度相続財産ということになりますよね。妻の立場からすると、死亡まで待っていれば受取人である私の固有の財産なんですよ。ところが、先に夫が受け取ったために、このお金って相続財産になったんで、今度分割協議の対象になるんですね。あれ、相続人である私と、あの他の相続人である弟と、分割協議しなきゃいけない、なんてことなわけですよ。あれ、私のお金じゃなくなっちゃった。死亡まで待っといたら良かった、なんてことになりますよね。

さあ、ここで一つ聞かないといけないのは、生前に給付金を受け取るときに、受け取ったお金っていうのは相続財産になるんで、あなたのものではなくなります。なので、ここで分割協議が必要ですので、揉めないか。絶対あなたは受け取れるんですが、遺言を書いてもらうのは無理です。遺言を書けません。この人が意思能力がない状態ですから。なので、それもできないということなんで、まず分割協議の対象になるけどいいのかと、まず聞かないといけないというのが1つでございますよね。

はい。リビングニーズ、それから高度障害保険金、介護状態になったから介護保険金で受け取る、全て生前に受け取るものは相続財産になります。死亡まで待った方が良かったんじゃないですか。これがまず1つ目の問題点です。相続財産になります。

もう一つがですね、あ、相続財産になって分割協議になる、というのが一つ目の問題で、2つ目の問題点が債務超過の場合なんですよ。例えば1000万円の保険金額ね。で、この夫が2000万円の借入金があったとしましょう。債務ですよね。債務の方が多いわけですから、債務超過という状態になっているわけでございますので。1000万受け取ったお金は夫の財産で、夫には2000万の借金もある。妻はどうしますか。当然、相続放棄しますよね。相続放棄した意思表示はできます。ところが、死亡まで待っていて2000万の相続放棄をしたら、借入金は相続放棄でなくなる。保険金は残りましたよね。だったら、相続放棄しなかった方が良かった。相続放棄じゃなくて、生前に受け取らなかった方が良かった、ってなるんですよ。

なので、リビングニーズ、高度障害保険金、それから介護保険金。生きている間に受け取る場合は、借金があるかどうか聞かないといけないんですよ。財産より、この受け取る保険金より借金の方が多い場合は、待っておくということになるわけですね。債務超過の状態のチェック。

ともう一つが、相続税の非課税枠があるのに、先に受け取ったら相続課税対象になってきます。非課税にはなりませんので、せっかく相続税の非課税、死亡まで待ったら相続税の非課税になったのに、生きている間に受け取ったらこれ非課税にはならないよ、ということで、この3つチェックすることが必要ですよね、ということなんです。

最近この生前給付保険、めちゃめちゃ多いですから。種類として多いので、それを生前に、死亡前に受け取るのが本当にいいのかどうかですね。特定疾病保険金も、癌になったからじゃあ特定疾病保険金1000万受け取る。ちょっと待って、それ今受け取った方がいいの?待った方がいいんじゃないの?っていう場面があるんじゃないですか。これは生命保険は、受取人固有の財産であって、相続財産から外れるという特質を持っているわけですから、それをやっぱり使えないというのは非常にもったいないということになりますよね。

生命保険と皆さん、何のために入るんでしょうか。遺族の生活保障。これがもともとの生命保険の役割だったんですね。ただですね、時代は変わりました。福沢諭吉が日本に生命保険の制度を輸入した時は、確かに遺族の生活保障という意味があったのか。ところが、昭和20年で日本は大きく変わりました。昭和20年より後、大日本帝国憲法から日本国憲法に変わったわけなんですね。この日本国憲法に代わって、生命保険の役割が変わったんです。憲法25条。今の日本国憲法25条は、「すべて国民は、文化的で健康的な最低限度の生活を送る権利を有する。それを国は保証する」って言ってるんですね。

今まで大日本帝国憲法はそうではなかった。「自分が困ったり、そんなもの国は知らん。自分のことは自分でやれよ。夫が死んで収入が途切れた?そんなもの知らん。お前は自分でやれよ」と。ところが、大日本帝国憲法から日本国憲法に変わってからはですね、国がそのことを保証しなければならない、となったんですよ。なので、生命保険の経済的保障役割っていうのは、昭和20年で薄れたわけなんですね。なぜなら、生命保険ではなくて国が保障してくれるようになったからですよ。

なので、生命保険の経済的保障役割っていうのはないと思います。なので、どうでしょうか。「夫が死亡したら私食べていけなくなるかもしれないので、本当にたくさん保険をかける」という方がいらっしゃいます。夫がいなくなる理由って、死亡していなくなるっていうのともう一つなんですか。追い出すってやつですか。追い出していなくなるわけですよ。僕の周りで見ると、死亡した夫がいなくなったっていう人より、追い出していなくなった人も多いですよね。夫を追い出しているんですから、夫の収入は途切れてますよね。食べていけなくなるかもしれないと心配していた奥さん。夫がいなくなったんですから、追い出しているんですから、収入途切れているのに、食べていけなくなっているどころか、なんか食べ過ぎてますよ。あれ、夫が死んでたら遺族年金が入ってたから元々ってなるんですか、って言いたいですよね。

まあ、女性の方が不思議なことしますよね。お金かけて太って、お金かけて痩せるんですね。不思議なことしますよね。散々お金かけて食べ過ぎるぐらいかけて、で、あのダイエットするのにまたお金かけて。で、ダイエットした後でまたみんなで食べに行こうみたいで、まだ勢いですよ。まあ、そうだね。夫を追い出して餓死している奥さんがいっぱいいるんだったら、僕も「入れてくれ」って言いたいですけど、「安易に言わないでくれ」って言いたいことがありますよね。